通勤時間を有効活用!オーディオブック生活を始めよう
音楽や書籍のダウンロード販売が一般的になるに従って、にわかに注目度が上がってきた「オーディオブック」。最近、書籍販売最大手のAmazonが本格参入したことによってさらに注目を集めています。
僕は往復2時間近い通勤時間に資格試験勉強をしようと思って音声講座を利用していましたが、試験が終わったあともその名残でオーディオブックを聞くようになりました。
今回はそんなオーディオブックについて、おすすめポイントや活用方法についてご紹介します。
目次
オーディオブックとは
オーディオブックとは、書籍を人が朗読したり、機械が読み上げることによって、その内容を「音声データ」として販売するものです。スマートフォンや小型の音楽プレーヤーが広く普及したこと、データのダウンロード販売が一般的になってきたことから、こうしたオーディオブックが流通、消費される環境も整ってきました。
このオーディオブックという形式自体は、古くからカセットテープやCDなどによって提供されてきており、技術的に新しいものではありません。また公共の図書館などでは、視覚障害者向けに書籍の読み上げボランティア活動もよく行われています。
これまでイマイチ普及しなかった理由の一つが、「品揃え」です。どうしても読み上げにマンパワーが必要なため、ある程度売れる確信がないと商売にならないのです。しかしそれもここ数年の環境の変化で参入企業が増えたため、ビジネス書などを中心にラインナップが充実してきました。
ちなみに価格は紙の書籍より若干高いのが現状です。これも前述の朗読コストがかかるためですが、販売に当たって変動費はほとんどかからないため、今後普及が進むほど安くなってくるのではと思います。
オーディオブックの利点
オーディオブックが紙の書籍に比べて優れていると思う点をまとめてみます。
通勤時間を有効活用できる
普段、職場や自宅で読書をする時間がない人でも、通勤時間は往復で1日1-2時間程度あるはずです。これ、意外と大きいんですよね。車、電車に関わらず、この空白の時間を有効活用できるというのが最大の利点だと個人的には考えています。
もちろん電車通勤の方などは、今でも文庫本や電子書籍などを持ち歩いている方もいるかと思います。しかし乗り換えのたびに出したり入れたりするのは面倒で、当然歩いている最中などは読むことができません。オーディオブックであれば、ドアtoドアの間中ずっと連続した時間として活用することができるのです。
目に負担をかけない
現在では、職場でパソコンを使う機会も増えてきました。僕自身も出社から退社まで、会議がなければ1日中パソコンのモニターをにらみ続けているので、正直帰りの電車では目を休めたいのです。しかし電車の中というのは結構手持ちぶさたになりがちで、油断するとついついスマホに手が伸びてしまいます。
また電車の小刻みな揺れがある状態でスマホの画面を見続けると、静止状態よりも大きな負担がかかってしまい、視力低下の原因となってしまいます。
その点オーディオブックであれば、音声を聞いている間は遠くを見たり目を閉じたりして、しっかりと目を休めることができます。通勤時の車窓を1時間ボーッと見続けるということは普通はできませんが、オーディオブックを聞きながらであれば自然にこうした行動がとれるのです。
勝手に進んでくれる
通常の紙の読書をしていると、途中で話が難しくなったり、眠くなってきてしまったりすると、なかなか先に進めなくなってしまうことはありませんか?
オーディオブックは、再生すればこちらの意思とは関係なくどんどん話が流れていくため、否が応でも時間分の読書が進むのです。さらに再生速度を調整すれば、短時間で聞き通すということも可能です。
オーディオブックの購入、聴取方法
サービス名 | 商品数(2015/8時点) | 聴取方法 | 備考 |
---|---|---|---|
Febe | 13000 | mp3ファイル | 1冊980円チケットあり |
Audible | 10000 | 調査中 | 月1500円定額制 |
でじじ | 2300 | mp3ファイル | 月1500円で2冊 |
honto | 200 | honto専用アプリ | ー |
iBooks | 不明 | iBooksアプリ | ー |
FeBe
現時点で国内最も多くのラインナップを揃えるサービスで、話題になったビジネス書は一通り購入することができます。
特徴的なのは、月980円(3ヶ月目以降1300円)で1冊ダウンロードできるプレミアム会員制度です。通常書籍は1200-2000円当たりが相場ですので、毎月1冊以上聞けるのであればお得です。
さらに毎月600ポイントがもらえますので、合計1500-2000円で2冊をコンスタントに手に入れることができます。
ファイル形式はmp3で、PCからダウンロードし、iTunesなどを通してスマートフォンに転送することでミュージックアプリで聞くことができます。また専用のアプリではスマートフォンから直接ファイルをダウンロード、再生できますが、ファイルの容量がかなり大きい(100〜500MB程度)ため、通信制限に引っかからないためにもPC経由の利用をおすすめします。
Audible(Amazon)
Audible(オーディブル)- アプリで本を聴こう。無料でスタート。
期待の黒船、Amazonが買収したAudible。10000冊のラインナップ、1500円で聞きたい放題という非常に魅力的な触れ込みで参入してきました。
まだサービスはAndroid版のみの提供のため試していませんが、iOS版がオープン次第追って確認したいと思います。
でじじ
品揃えは2000冊程度とそれほど多くありません。また新刊や人気の本はあまり見当たらず、Amazonであれば中古1円で売っているような本が多い印象です。
ちなみに2冊1500円の「マンスリープラン」をうまく使えばお得に聞くことができます。こちらの対象商品は全体のおよそ半分の1000冊程度になります。
honto
オーディオブックの電子書籍一覧 – honto電子書籍ストア
電子書籍販売大手の「honto」も、オーディオブックを扱っています。と言っても現時点での品揃えはわずか200冊程度、そのほとんどが落語の録音です。
またオーディオブックの聴取には、Web上で購入&専用の電子書籍アプリ内で端末にダウンロードという手間がかかります。専用アプリの場合、iPhoneでロック画面から操作できないなどの不都合があるため、あまり使い勝手はよくありません。
iBooks
最新のOSアップデートで、オーディオブックはiTunesからiBooks内に管理が移ったようです。
ラインナップは英語教本が中心で、他には自伝書などが多い印象です。
オーディオブックのおすすめジャンル
オーディオブックを通勤中や運転中に聞く場合、どうしても周囲の騒音で音声が聞こえなくなってしまう瞬間があります。そのため、「繰り返し聞き」や「単元ごとに聞き返せる」ジャンルが適していると思います。おすすめのジャンルは以下の通り。
自己啓発・ビジネス系
このジャンルは、1冊の本の中でだいたい同じ主張を手を変え品を変え伝えてくれますので、途中を多少聞き逃しても問題ありません。
オーディオブックの特性上、特に古典や大作など、ぶ厚くて持ち運びに不便だったり、読んでいる途中で心が折れたり眠くなったりする危険のあるものなどはおすすめです。しかもこういった書籍は再生時間も長くなる(5-10時間)ので、再生時間あたりの価格もお得だと言えます。
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語学系
語学系は「聞いてなんぼ」のため、オーディオブックと非常に相性がよいのは容易に想像がつくでしょう。また通常の書籍と比べてもオーディオブック化されている数が多いため、選択肢も幅広くなっています。
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資格試験系
ビジネスマンに人気の資格試験勉強に、オーディオブックは非常に役立ちます。これらは基本的に単元ごとにファイルが分かれているため、そこだけを何度も繰り返し聴くことができます。
しかしFeBeではあまり資格試験系の書籍が充実していないため、こちらに関しては音声講座を利用するとよいと思います。僕もお世話になった「通勤講座」は、3つの資格試験向けの講座を提供しています。
通勤講座|中小企業診断士
通勤講座|フィナンシャルプランナー
通勤講座|宅建(宅地建物取引士)
あまりおすすめしないジャンル
小説系
全編を通して1つの大きな流れを追わなくてはならない小説系は、あまりオーディオブックに向いていないように思います。途中からの頭出しも難しいですし、特に推理小説などは、肝心な部分を聞き逃してしまうと訳が分からなくなってしまいます。
金融・経済系
オーディオブックは全て音声で読むことになるため、当然図やグラフは確認できません。また文中に数値がたくさん出てくる場合も、音で聞いているだけではかなりイメージしづらいように思います。そのため、こうしたモデルや数値を多く扱う金融・経済系の書籍は、ものによっては理解が難しいかもしれません。
ちなみに僕が中小企業診断士の勉強を音声講座でしていた際も、経済系の科目だけは家でじっくりテキストを見ながら進めていました。