英会話を始めたいけどフリートークが苦手な人には「DMEメソッド」がおすすめ!

会社の方針で、「DMEメソッド」を用いたオンライン英会話を始めることになりました。

今は『イングリッシュベル英会話』というサービスで学習を進めていますが、個人的にオンライン英会話自体も初体験だったので、そこまでの経緯や感想を記しておきます。

DMEメソッドを選んだ理由

以前、仕事筋を通して「カランメソッド」という学習方法があることを知りました。なんでも、他の方法より4倍早く英語が習得できる高速問答スパルタ方式なんだとか。

カランメソッド(QQ English)

僕は数年前に外資系の会社にいたとき、対面の英会話レッスンを福利厚生でやらせてもらったことがあったのですが、あの「どうでもいい話題でのフリートーク」や「歯の浮くような馴れ合いのやりとり」が超絶苦手で馴染めませんでした…。ただでさえ日本語のフリートークも話すことがなくて苦手なのに、英語で一体どうしろと。

その点、「カランメソッド」であれば、有無を言わさず機械のようにQ&Aを応酬していけばよいようなので、自分でもできそうだなと思いました。

ただよく調べてみると、カランメソッドができたのは1960年代で、そのベースは1800年代にも遡るらしいです。そのため、使っている例文が古くて違和感があることも多い様子。

そこで浮上してきたのが、カランを発展させて2000年代に作られた「DMEメソッド」というもの。

DMEメソッド(イングリッシュメソッド)

こちらを読むと、カランをベースに様々なメソッドの「いいとこ取り」をしている印象ですね。また例文の方も現代に合わせた自然なものに差し代わっているのが特徴の一つだそうです。

ちなみに「DME」=「Direct Method for English」なので、「DMEメソッド」という表記は適切ではありませんがご容赦ください。

DMEメソッド対応のオンライン英会話サービス

DMEメソッドをうたっている英会話サービスのほとんどは、カランメソッドにも対応しています。逆にカランをメインに据えているサービスは、DMEまで対応していないことも多いです。

カラン、DMEともにライセンス料がかかるようで、普通のテキストやフリートーク中心の英会話サービスと比較すると、料金は若干高めになっているようです。

サービス名 DME対応 カラン対応
イングリッシュベル
イングリッシュメソッド
iTalk ×

ちなみに上記の「イングリッシュベル」と「イングリッシュメソッド」は同じ会社によって運営されているようです。前者の先生の空いたシフトを後者に流用することで、無駄を省いている模様。賢いです。

DMEメソッドを体験してみました

最終的にうちの会社では、イングリッシュベル英会話を利用することにしました。

ちなみにレッスンは業務の空いた時間に会社の会議室を使わせてもらっています。家族がいると自宅ではなかなかできないので、個室として使わせてもらえるのは助かります。

以下、参考までに駆け出しの様子を中継します。

1回目:レベルテスト

イングリッシュベルでは無料で2回のレッスンが受けられますが、1回目はレベルテストを選択します。

僕の場合は当日の日中に、その日の夕方の予約を取りました。念のため、5年目のそこそこベテランの先生を選択。通信欄には「初めてなのでご容赦ください」的なことを英語で書いておきました(←多分意味ない)

オンライン英会話自体初めてなので、めちゃめちゃ緊張してSkypeの連絡を待ちました。時間ぴったりにコールがあって、レッスン開始。最初にざざっと概要を説明されたような気がしますが、あんまりわかってません…。その後、好きな食べ物を聞かれたり、それを説明したり、ウェブ上の絵を見ながら話をしたり。

やばいです、この時点で自分的には相当きつい。何かを説明しようと思っても言葉が出てこないし、会話もブツブツ途切れます。早く終了時間になれと切望しながら何とか乗り切り、終わった後には冷汗ダラダラで茫然自失状態になりました…。

レッスン後、担当した先生からレベル評価の内容がメールで送られてきます。結果は…

総合評価: 4.2 (Pre Intermediate)
おすすめクラス:General English、Pronunciation、Callan、Free talk、D.M.E、D.M.E Teens

僕の評価は、9段階のうち、「中の下」レベルだったようです。この他にもSpeaking、Listening、Grammarと、項目別の評価ももらえます。うーん、やっぱりビジネスレベルには遠く及ばないようですね…。

2回目:DME Teens #1

無料2回目のレッスンでは、好きなプログラムを選ぶことができます。僕は前回あまりに話せないことにショックを受けて、DMEのさらに下、DME Teensから始めることにしました。

今回もベテランの先生を選択。DMEの説明をざっとされたようですが、あまり何を言っているのかわからないままレッスン開始。画面に絵を映して、それについて、一問一答を繰り返します。

先生:Is this a pencil? Is this a pencil?

先生の質問は自動的に2回繰り返されます。当然のようにいきなりこの形式で始まるので最初は面食らいますが、何度も「Pardon?」と聞き返されるより最初から2回言ってもらう方がレッスンがスムースに進みますね。

上記質問に対し、生徒は以下のようにすぐに答えます。

回答:Yes, it’s a pencil.
   No, it isn’t a pencil, but it’s a pen.

本当にこれだけのやりとりなんですが、いざやってみるとなかなか頭がついていきません。特に否定文で答える必要があるとき、否定するものと答えるものがごっちゃになって混乱してきます。レッスンの後半、集中力が途切れてくると、自分で何を言っているのかわからなくなるほど…。前回同様、溺れるほど冷や汗をかいて、びっしょりになりました。

レベルテストと同じく、かなりの精神力を消費した感じです。ただ余計なフリートークなどはしなくてすむので、「トレーニングしたな!」という実感は結構あります。

3回目:DME Teens #2

DME Teensで何とかやっていけそうだったので、会社に5回分のチケットを購入してもらい、継続することにしました。

今回もこれまでと違うベテランの先生を選択。夕方以降に予約が空いているのはほとんど経験1-2年の先生が多いのですが、僕はまだ自信がないのでしばらくはベテラン先生を指名するようにしています。

レッスンは前回途中で終わったところの続きから。先生が違っても、前回担当してくれた方がしっかりメモをしてくれているようで、全社でその情報をすぐ参照できる仕組みになっているようです。

DMEやカランの特徴として、今日も絵を見ながらの一問一答。前回同様、まだ頭が追いつかないケースが多く、25分後には精神力ゼロ。

でもなんとなく、レッスンの流れやレベルがわかってきたので、今後も続けていけそうに思いました。

DMEメソッドの特徴

テキストは使わない

レッスンでは、相手側のカメラに絵や写真を映してくれ、ほとんどそれについて問答していく形式です。そのため、テキストの用意はありません。

ちなみに各テーマの前には、これから使う単語をチャットで送ってくれるので、語彙の不安があっても何とか大丈夫です。

フルセンテンスで回答できるまで徹底的に繰り返す

ここがスパルタと言われるゆえんかもしれません。

通常の英会話では、多少あいまいな回答をしてもニュアンスが通じれば流してもらえますが、DMEメソッドでは完全な回答ができるまで何回でもやり直しをさせられます。

ただ厳しいという感覚はなく、むしろ「なんでこんな簡単な回答もできないんだ…もう一回!」と悔しい気持ちを持って練習ができるので、個人的には好みのやり方です。

短縮系を積極的に使う

レッスンの1回目から、どんどん短縮系(contraction)を使うように指導されます。I’m、You’re、He’sなどに加え、The book isをThe book’sとするのも特徴的です。最初は混乱しますが、確かにこうやってbe動詞を弱くしていくと、話すリズムが全然変わってくるのを感じます。

またカラン、DMEともにイギリス発祥のメソッドなので、アメリカ英語のyou’re notよりも、イギリス英語のyou aren’tを使うとよいと指導がありました。

期待できそうな効果

そもそもカランを含めたいわゆる「ダイレクトメソッド」というのは、母語を介さず、英語を英語で直接理解させる手法だそうです。

外国語学習で,学習者の母語を使わず,学習する外国語だけを使って教えること。直接教授法。
コトバンクより

そういう意味では、今レッスン中に感じている「焦って頭が真っ白になり、無の境地に達したまま口が勝手に返している」状態は、できないのではなく、むしろ成功なのかもしれません。

もちろん将来的に流暢に話せるようになるためにはこれだけでは足りなくて、並行して必要な語彙や言い回しを増やしていく必要があると思います。

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